プラスアルファの愛

  • 2013.01.29 Tuesday
  • 20:25
先日、絆創膏のことを書きましたが、同じような出来事について
数年前に書いていたことを思い出しました。

2009年のAPジャパン機関誌「リンク」に掲載されたものです。

かわいいお話です。ご紹介しますね!


  プラスアルファの愛

Oさんには5歳の息子さんがいます。幼稚園から車で帰ってきたら、自分で幼稚園バッグを持って降り、家に入ってからは、バッグの中の荷物を出してポールに掛けるところまできちんとするようにしつけておられるのですが、最近は「お母さん、してぇ」と甘えて、車から自分でバッグを持って降りてこないのだそうです。ここで甘やかしてしまっては元の木河弥、ずっと甘えどおしになるのではないかという一抹の不安が起こります。「いったいどうしたらいいのでしょう」とたいへん困っておられました。

 私は、「してあげたらいいですよ。」と言いました。「私だったら、はいはい、と言ってしてあげますよ。ついでに、おなかにブチューってするかな・・子どもがキャーと言ったら、してあげるんだからチューくらいさせてもらわないとね・・・とか言っちゃうかな・・・」。

 Oさんは、「エーッ!」と驚きながらもキャッキャと笑い、「そんなことでいいんですか?」と、いまひとつ納得がいかない様子でした。

 

 私は、子どもの要求には100%応えてあげることが基本であること、応えてあげても決して甘やかしにはならないこと、子どもがもう結構というときに「あ、そう」とすぐに引くことができれば大丈夫、と伝えました。

 その後Oさんは半信半疑ながらも、私が言ったことをそのまま真似したそうです。一週間後にその報告を聞くことができました。「やったんです。野口さんが言っていたとおりに・・・はいはい、って言って、おなかにチューもしました。そして私がバッグを持っていってあげたら・・・ビックリしました・・・家にあがるとバッグの中身を自分でさっさと出して片付け始めたのです・・・本当に応えてあげることで、自分でやりだすんですね・・・」

 子どもは満たされるとエネルギーが生じます。自分が受け入れられたという存在の確信が生きるエネルギーになり、いきいきとした行動を生み出すのでしょう。幼い子どもの場合、愛を感じるのは、「愛しているよ」という言葉よりも自分の要求を満たしてくれる行為なのです。それは、赤ちゃんの場合を考えていただくとわかりやすいと思います。つまり赤ちゃんは、いくら「愛しているよ」と言われても、優しく抱かれおちちを飲ませてもらうという行為がなければ、愛されているとは感じません。そのような、行為で満たされることが積み重なると、その満足感は、成長するに従い、他者への愛、つまり思いやりへと変化してゆきます。満たされないといつまでも渇望し、生きるエネルギーは沸き起こりません。すると他者への思いやりも育たないのです。

 また、親として要求に応えてあげることは当たり前で、更にこちらからそれに加えてしてあげる、そのプラスアルファがあると、もっと子どもはよろこびますよ。「おなかにチュー」というのは、そういうわけなのです。

 些細なことではありますが、甘やかしになってはいけないとあまりがんこにならないで、子どもの要求には、はいはい、と応えてあげてください。そうすると、とても協力的な、思いやりのある子どもに育っていきます。

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